第1章 沖田総司と言う男

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今、視線の先にあるのは 青一面に白いわたあめのような 雲が浮かんでいる景色。 身体も動こうとしない。 いや、動きたくないだけだ。 俺は別にこのままずっと こうしたままで自分の人生を 迎えても良かったんだ。 自分が誰だかも分からない。 何をすれば良いのかも分からない。 唯一分かったことは帝彰という 名前と性別だけだった。 そこらじゅうはガヤガヤしているし 色んな人からの視線も感じる。 そりゃそうだろ、だって俺は みんなが歩いている地面に 大の字で寝ているからだ。 袴には二本の刀がささっている。 一つは長い刀、日本刀で、 一つは短い刀だった。 それを狙う人もいるんだろう 侍はよく俺を見ながら袴にある 刀をちらりとみていた。 .
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