黄×桃

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緑「内ー、購買行かへん?」 『ごめん大倉!僕、化学準備室行くから!』 緑「ああ‥、錦戸せんせーんとこな?」 『もう、あんま大きい声で言わんで!じゃ、行ってきま~す』 緑「いってらー」 水曜日の昼休み。 僕は、決まって化学準備室に行く。 亮ちゃんと一緒にお弁当食べんねん♪ ―‥ガラッ 『りょーおーちゃん♪おべんと食べ‥あ、安田せんせー』 青「あ、内。久しぶりやなぁ(笑)じゃあ、僕授業の準備あるから!亮、ありがとね!」 「いえいえ~。章ちゃん、頑張って(笑)」 青「‥おん//じゃ、ごゆっくり~」 ―‥バタン 「‥章ちゃんも恋する乙女(笑)やな」 『安田せんせー、どないしたん?』 「愛しの大倉を楽しませたいんやって。さ、弁当食べよか。内、いつもんでええ?」 『おん!』 テーブルにお弁当を広げ、亮ちゃんが座るのを待つ。 「はい、蜂蜜入りのホットミルク。熱いから気ぃつけや」 『ありがとー♪じゃ、いただきまーす♪』 「いただきます」 『んっ、この卵焼き美味しい!やっぱり亮ちゃん料理上手!』 「内も、腕上げたんちゃう?唐揚げむっちゃ旨い」 『へへっ、ありがと♪』 週に一度だけのこの時間が、とてつもなく幸せ。 この時間以外は錦戸せんせーって呼ばなあかんし、いちゃいちゃも出来ひんから。 土日のお泊まりも、月に一回だけ。 でも、あと一年我慢すれば、亮ちゃんと一緒に暮らせるから。 ‥早く、三年生になりたいなぁ。 「ごちそうさま」 『ごちそうさまでした!』 「‥博貴、おいで」 『‥おん!』 亮ちゃんが〝博貴〟って呼んだら、甘えてもいいよって合図。 急いでお弁当箱を片付け、亮ちゃんの隣へ。 『亮ちゃんっv』 「っは、犬みたいやな~」 ぎゅう、と抱き着いて、すりすりと頬擦り。 ‥幸せやぁ~//   ((これが僕らのスクールライフ!)) 『‥ねぇ、亮ちゃん』 (ん?博貴‥どした?)    『次の授業‥サボったらあかん‥?』    (な、何言うてん!‥今日だけやで?) END.
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