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『♪、♪』
放課後、鼻歌を歌いながら図書館へと向かう。
‥っても、本なんか借りひんけど。
俺の目的は、そっちやない。
図書館の隣にある、司書室の扉に手をかける。
―‥ガラッ、
『まる、!』
「あ、渋谷先生」
『‥その呼び方嫌や』
「ごめんなさい、すばるくん。あ、コーヒー飲みます?」
『飲む』
「はいはい(笑)」
現代文教師のまるは、俺の‥恋、人‥//
放課後、司書室でお茶をするのが日課。
「はい、どうぞ」
『ん、ありがと』
コーヒーを受け取り、一口啜る。
『‥やっぱ、まるの淹れるコーヒーは旨いな』
「ふふ、ありがとうございます」
‥っと、ここで違和感。
いつもなら、俺の隣に座ってくれんのに。
今日は、デスクに向かって何かしとる。
『‥まる、?』
「何ですか?」
『‥何しとんの?』
「ちょっと、色々」
『―‥っ、』
何や、あれ。
むかつく。
勤務時間内はいちゃつき過ぎると光一先生に怒られるから、放課後まで我慢しとんのに‥。
―‥ぎゅ、
「―‥っ、すばるくん!?///」
後ろから近付き、背中に抱きつく。
『‥‥‥構えや、あほまる‥‥‥////』
ぽつり、そう呟くと
「‥すばるくん‥」
向きを変え、優しく抱きしめてくれたまる。
‥やっぱり、まるの腕の中は落ち着くわ‥。
すりすりと擦り寄ると、微かにまるの身体が後ろに引いた。
『‥まる?』
「すばるくん、ここでそんな可愛い事せんといてや‥。我慢出来んくなる‥。‥僕んち、来ます?」
『‥行く』
「じゃあ、あと10分ぐらい待ってて下さい。‥ね?」
『‥じゃあキスして』
「‥今日だけやで?」
((これが俺らのスクールライフ!))
‥てか、
俺‥まるにベタ惚れすぎ?
END.
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