黒×紫

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「雛ーっ!」 『何ー?』 「屋上、行こうや!」 『はい!?』 「やから、屋上!」 『‥でも、授業始ま‥』 「どーせマルの授業やろ?かまへんかまへん!行こ、雛!」 『‥もー‥。分かったから騒がんでくれ!』 昼休みの終わり際、ヨコが突然俺のクラスにやって来た。 そんで、言われるがまま屋上へ。 「俺な、ええ場所見つけてん!」 『ええ場所?』 「おう!」 ヨコに手を引かれ、屋上内を歩く。 「よっしゃ、着いた!雛、ここ登って」 『え、これ?』 「おん!」 ヨコが指差したのは、貯水槽が入ったコンクリート製の小屋。 脇に掛けられた梯子を登り、屋根へと上がる。 『うわぁ‥』 「‥綺麗やろ?」 『おん!』 屋根に上がると、目の前に広がる町並み。 心地よい風が吹いて、かなり気持ちいい。 『‥くしゅっ!』 「雛、寒い?」 『そりゃあ‥寒いわな。3月やし』 「天気はええねんけどなー(笑)」 『風が冷たいねん』 「‥ん、」 『は?』 ぶっきらぼうに手を差し出したヨコ。 当の俺は、ワケが分からずきょとん。← 「あ゙ー、もう!」 ぐいっ 『はわ‥っ!?』 痺れを切らしたヨコが、俺の手を引っ張り、俺はそのままヨコの胸の中へ。 『ちょ、ヨコ!?//』 「寒いんやろ?‥やったら、くっつこうや?」 『―‥っ、アホ‥///』   ((これが俺らのスクールライフ!)) 『―‥んんっ//』 (‥んっ、)          『もう‥、知らん!//』           (雛の唇、やーらかい) END.
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