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この特殊な髪の色と目つきが元で俺は普通の奴とは違うと、周囲から散々と邪険に扱われ、毎回嫌がらせを受けることなど日常茶飯事だった。
だがアイツは、雛森は違った。
ただ近所に住んでいただけだったのに、俺を周りの奴らと同じ目線で見ることなく、まるで自分の弟のように接してくれた。
幼少の頃から俺を育ててくれたバアちゃん。
親しい付き合いの雛森。
二人を俺の手で護りたかった。
ずっとバアちゃんの側についていてやりたかったが、そんなことは叶わない。
俺には死神としての素質があるらしく、普通の奴とは違う霊圧があることが解った。
俺が側にいれば、俺の霊圧に当てられ、バアちゃんが命の危険に晒される。
だから流魂街を出た。
最初はそんな目的だった。
いつしかそれは大切な幼馴染みを見守ることへと変わっていった。
だがそんな中途半端な気持ちだけでは雛森を護ることは出来ない。
だから雛森よりももっと強い奴になろうとひたすら努力をしてきた。
俺がアイツにしてやれることといえば、ただそれだけだった…。
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