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ただ、一歩ずつ踏みしめる毎に、鮮明によみがえってくる会話。
( ω )「今日はいつもより夕日が赤い気がするお」
ξ ⊿ )ξ「そうね、それにいつもより大きい……ような……」
(´ ω `)「錯覚なんじゃないかな。ほら、昼見た太陽と夕日の大きさって違うじゃない?」
( A )「言われて見れば、そう見えるな」
(´ ω `)「でも、それは比較対象が……」
( ω )「いつもいつも----は小難しい話ばっかりだお。みんな、---にも分かるように説明して欲しいお」
(´ ω `)「ggrks」
ξ ⊿ )ξ「ggrks」
( A )「ggrks」
( ω )「把握」
いつもと同じくだらないやり取り。あの時は一人足りなかった。いつもと同じ。いつも? いつもってなんだ? 教室?
さくさくと軽い音を立てて真っ白を踏みしめる。少しずつ思い出すのは、最後の級友たちの会話。
ただし、顔はおぼろげだ。名前もはっきりは分からない。
ひゅお、と刺すような冷気が頬を撫でる。もう一人がどうしても思い出せない。
足を動かす。少しずつしんどくなってきた。弱々しい太陽でも、真上から照りつけられると辛いものがある。頭がくらくらして、視界が白に染まって。
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