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まぁ、そんなことは今はどうでもいい。
俺がここに来た訳は2つ
一つ
小狐丸という武器の回収
一つ
俺が今着ているジャンパーの強化
記憶を失う前にかなり失礼なことをしちゃって、図々しいのは百も承知だがここで引き下がる訳にはいかない。
「……よし」
意を決して、インターホンに手を伸ばす。
「……あ」
「あ」
インターホンを押す手前
狙いすましたかのようなタイミングでマンションから美少女――金守雛が出てきた。
「…………隆志……?」
金守雛は信じられないものを見たとでも言うかのように目を見開いた。
どうやら呼び捨てする仲らしい。
「お……オッス。
その、雛は出掛けるところか?」
「い、いえ……引越しで出たゴミを捨てに行くだけで
……あがって待ってますか?」
「そ……それじゃあそうさせてもらうわ」
かなり辿々しいが、会話は成立
向こうはかなり気まずそうな顔をしているが、こちらは別の意味で気まずい。
雛がマンションの近くにあるゴミ捨てに行ってる間に俺はリビングで待つこととなる。
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