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ロキが消えると同時に、その場で固まっていた智宏もいなくなる。
気絶した隆志と、苦い顔をしている人物――ショウタがそこにいるばかり
まだ空が暗く、夜が明ける気配もない。
「ロキめ……余計なことを」
ショウタは気絶している隆志を見ながら舌打ちした。
「これでは【再利用】が効かないではないか……
…………まぁ、いい。
後で他の【媒体】を用意しておけば――」
ショウタは何かブツブツと呟きながら隆志の近くまで来て、隆志を肩に担いだ。
隆志を抱えたまま、ショウタは工場を出る。
「高橋隆志
お前には“俺”と“あの人”が共に歩むための踏み台になってもらうからな」
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