プロローグ

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「ウサギ。私は行くぞ!!国の為に!!一人で!!」 「はい!!今すぐ準備を致します!!……ん?……一人で?」 「当たり前だろ。大人数で行ったら泥棒に悟られて逃げられてしまうでは無いか。だから私が一人で行く。ついでに私に求婚して来た者に直接会って断って来てやろう。いつも伝書だけだと誠意が伝わらんからな」 「はぁ……そうですか。なら……アリス様一人で出かける準備を致します……」 ウサギはどこか納得の行かない感じなのか、首を傾げて準備を始める。 まぁ良い。この下僕――もとい。仲間が納得行こうが行かまいが私には関係無い事だ。 「アリス様。一応危険が伴う可能性があるので、私達の能力(チカラ)をアリス様に渡します」 「いや。お前達のチカラが無くとも私には戦うには充分なチカラがあるぞ」 「念には念です」 んー。……まぁ確かに危険な旅になるかも知れないし。受け取る位なら良いかも知れないな。
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