プロローグ

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私はそう思い、話を聞こうと足を組み替える。 「求婚が来ております。まず最初に――」 「ウサギ」 「はい?何でしょうか」 「その話に私は必要か?」 「それは、必要でしょうな。アリス様に対しての求婚ですので」 「いや、必要では無いはずだ。何故なら私は結婚などするつもりは無いからな」   ウサギ、クマ、猫……その他数多くの動物達が驚く。 今更驚く事では無いはずだ。何故なら私は毎日の様に断っているのだから。 もうそろそろ慣れて貰いたいものなのだが……。 「そうは言いますが、アリス様。世の中には結婚適齢期なるものが有りまして。アリス様の年齢の方なら、ほとんどの方が結婚されているのですよ?」 ウサギは大きな溜め息と同時に私に諭す様に話しかけて来る。 それに対して私が言う事は決まっている。
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