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ウサギは私の声に反応し、コホンと咳払いを一つ。脇に挟んでいた書類に目を落として話し始めた。
「まず。ドーワの国……ウラシマと言う男から来ています」
「確かその男は既に老体だったはずだが?海の底にいる引き篭りの姫様と宜しくやってろと言っとけ」
「次、同じくドーワから。モモタロウと言う男から」
「動物と仲良くしている時点で私とかぶるな。無しだ。桃に戻って大海原を旅してろと言っとけ」
「次……私達と同じメルヘンの国の王子、野獣様からです」
「オイ美女はどうした美女は。浮気か?話にならん。愛人何てまっぴらゴメンだ。――ってか、私の周りには動物と仲良しの奴しかいないのか?凄くがっかりだぞ」
「……本日は以上です」
ウサギがガックリと小さな肩を落とす。
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