プロローグ

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「良し。その泥棒を捕まえに行く!!」 私は勢い良く立ち上がり腕を掲げる。 それを見た動物達は驚いた様子である。 「しかしアリス様。捕まえに行くと申されても……それに行くとするならば我々が行きます。わざわざアリス様が行かれなくても」 「何を言うウサギ。私達の宝が盗まれたのだろう?城の宝は国民の宝と同じ。国民の宝が盗まれたとあれば、私が立ち上がるに充分な理由では無いか!!」 「ア、アリス様!!わ……私は嬉しく思います!!アリス様が国の事をここまで考えていたとは……」 ウサギが涙を拭う様な仕草を見せる。 これはもしや行けるか?こんな簡単に行けてしまう物なのか? 国民や国の事を大事にはもちろん思う。だが……宝はどうでも良いのだが……。 何か私の私利私欲の為に国民の名を使ってしまったのは流石に後悔してしまうな。 だがここまで来たら後に引く訳には行かないしな。 行けアリス!!もう一押しでこの汚らしい小動物――もとい。信頼出来る仲間を説得出来るんだ!!
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