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('A`)「下がれ!」
(;^ω^)「!?」
鋭い声が飛んだ。疾風が真横を駆け抜ける。
紫が一閃。
後に続く二本の軌跡が敵を撫ぜる。削り取られ、石の塊は徐々に小さくなっていく。自分たちでは傷ひとつ付けられなかった金色はキラキラと輝きながら質量をえぐられ、成すすべも無く咆哮した。
おおおぉおおぉぉぉん。虚ろなそれを意にも介せず、ドクオの手数は減らない。振り下ろし、返す刃でまた削り、流れるようにまた一閃。ドクオの手数が多すぎて、その動きが早すぎて、今だ目標を捕捉出来ないゴーレムは近距離にいると言うのに、それきり沈黙している。
('A`)「ハアッ!」
ドクオは利き腕に力を込め、大きく振りかぶる。そのまま切っ先をゴーレムの中心に突き刺した。パキリと高い音を立てて僅かにめり込んだそれに、もう一方の剣の柄を叩きつける。
楔のように打ち込まれたそれは、確実にゴーレムの核を捉えていた。
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