とある党首の裏物語

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永遠の命を手にしたアドルフは、使命を果たし続けました。 しかし、目的を果たし、権力を手にし、また永遠の命まで手にした国の英雄、アドルフでも、一つ大きな悩みが有りました。 そう、いつ死ねばよいのか、という事です。 不死の身とはいったものの、元々、友や子供が死んだ後まで生きる気はありませんでした。アドルフも人間です。しかし幸も不幸もあります。一度大きな不幸に苛まれた時に死んでしまおうかと考えましたが、きっとこの先幸せになるかも、と思い留まりました。また幸せなときに、今の内に死んでおこう。と考えもしましたが、この先に人生で1番の幸せが待っているもしれない。と、死ねませんでした。 そう、一体、死期とは皆に平等に「訪れる」もの。一人の人間に決断できる物ではないのです。
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