第1章

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『あなたは恋をしたことがありますか?』 これで1週間だ。 …さすがにうざったい。 毎日毎日届く同じ内容のメール。 いつも同じ時間に届く。 始めは間違いかと思ったけど、これが1週間ともなると意図的に誰かが送ってきてるとしか思えない。 「ねぇ、麗菜。あんたさっきから携帯じっと見てどうしたの?」 後ろから声をかけられビックリし、あたしは肩を震わせ振り返った。 「いきなり後ろから声かけないでよー。ビックリしたじゃんっ!」 「えー。そんな怒んなくてもいいじゃんかー」 そう言って頬を膨らませた彼女は親友の真由だった。 「とにかく、もうビックリさせないで」 「勝手にあんたがビックリしたんでしょ。で、なにしてんのさ」 真由は聞いたにも関わらず、麗菜の携帯画面を覗き込んだ。
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