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「大倉?」
「ごめん、忘れ物を取りに来ただけやねん。すぐに帰るから」
忘れ物の携帯を机の中から
取ると、大倉は
足早に帰ろうとした…
「待って!」
気づいたら僕は
大倉の腕を掴んでいた…
大倉は目を見開いて
「なんで?」って顔で
僕を見ていた
「なんで、大倉は僕から逃げるん?僕、寂しかった…んっやで…」
気づいたら僕の目から
涙が流れていた
「…だって、気持ち悪いやろ。男が男を好きになったんやで」
「…気持ち悪っない…わ!
…ぼく…やって、
ぼくや…て、おーくらが…
…好きっやのぉ」
今、たった今わかってん
大倉に避けられて
傷ついた理由が…
僕もずっと大倉が好きやってん
「…ヤス、それほんま?」
必死に首を縦に振っていると
…ぎゅっ
僕より一回り大きな
大倉に包まれていた
「ごめん、ヤス。泣かせてもうて。亮ちゃんと約束したんに…ヤスの事は泣かさへんて。大切にするって」
「…おお…くら」
「ずっと、ずっと好きやった。こんな俺で良かったら付き合って下さい。」
「…喜んで」
僕が初めて受けた告白は…
告白を何十回と受けてきた
色男からのものやった
end
おまけ→
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