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『龍…』
王「神子。」
『神子…私のこと??』
王「そなたは我の神子。」
『あなたは…誰??』
王「我の名は王龍、神々を超越する龍神。」
『王龍…超越ってことは神々の頂点に立つ龍神…』
王「神子よ、これよりそなたは異世界に行き、京を救い、憎き茶吉尼天を封印するのだ。」
『ちょっと待って!!どう言うことか…』
美和が言い終わる前に王龍は消え、王龍はそれまでの京の出来事を美和の脳裏に見せていた。
その内容は白龍の神子である望美が今まで辿ってきた運命で17歳の少女にしては余りにも過酷で、辛いものだった。
余りにも残酷な運命に美和は次第に精神崩壊を起こし、京に降り立つ前に気を失ってしまった。
そして美和が京に来てから数日が経ち、美和はようやく目を覚ました。
『ん…ここは…』
?「お、目覚めたみたいだな。」
『…』
?「大丈夫か??お前此処に来てから3日は眠ったままだったんだぜ??」
『3日も…』
?「それより1つ聞いて良いか??
お前、ひょっとして現代から来たんじゃ無いのか??」
『現代??どういう意味??』
?「覚えてないのか??」
『…分からない、ただ覚えてるのは鈴の音と王龍っていう龍神と話した事ぐらいしか。』
?「そっか…」
『それより此処は何処??』
?「…落ち着いて聞けよ??此処は平清盛様の屋敷だ。」
『平清盛って歴史に出て来るあの??』
?「ああ、そうだ。」
『じゃあ、今この時代は…』
?「治承5年、源平合戦の真っ最中だ。」
『そうだったの…』
?「俺は有川将臣。お前は??」
『上川美和…』
将「美和か、良い名前だな。」
すると将臣は立ち上がり、美和に言った。
将「後は俺に任せろ。お前を此処に住まわせて貰うよう頼んでくる。」
『え??でも…』
将「大丈夫だって、心配するな。」
そう言って将臣は部屋を出て行き、美和も将臣の後を追った。
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