取調べ初日

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「ええと、それじゃあ、今日はここまで。ちょっと、しばらくここで待っててくれるかな?」 「しばらくって...?」 アタシの言葉をシカトしたんだか聞こえなかったんだか、刑事はノートパソコンを持って取調室を出て行った。 しばらくって、どれぐらいなんだろう...。 それにしても、疲れたな。 あと何回こんな事やらされるんだろ...。 取調室でしばらく待たされた後、若い警察官が戻ってきた。 「文章出来上がったから読んでくれる?」 「あ、はい・・・」 紙を渡される。 さっきパソコンで打った文章をプリントアウトしたものみたいだ。 『・・・私が直樹の年齢が17歳だと知っていたことは間違いありません。』 『・・・直樹の●●●が私の●●●に入って来ました。』 ん? 何だこれ・・・。 アタシこんな事言ってないんだけど。 「あの・・・」 「何?」 「私が言ってないことが書いてあるんですけど」 「そう?」 若い警察官は、アタシの言葉に顔色ひとつ変える様子はない。 だからどうした。って感じでアタシを見る。 「でもだいたい内容は合ってるだろう?特に問題無かったらサインとハンコウお願いね」 なぜかアタシの指摘はスルー。 サインやハンコウすると、アタシはどうなっちゃうのかな? まさか、このまま逮捕とか・・・?
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