始まり

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「蒼ぁ~!」 俺に気がついた翔が手を上げて俺を呼ぶ。 「よーっす、翔!」 俺も一緒に手を上げる。 その様子を見て翼はクスクス笑う。 「本当に仲が良いんだね2人とも」 翼は翔を見つめる。 「初めまして、僕は特務科3年の葉山 翼です」 「こんにちはっす、オレは」 「普通科3年の佐藤 翔くん、だよね。いつも蒼から話は聞いているよ~」 翼はニコニコ笑いながら翔に手を差し出す。 翔は驚いた顔をしてから翼の手を恐る恐る握り返した。 「よろしく!えっと、翼って呼び捨てでいい?」 「うん、同じ年だし呼び捨てでも気にしないよ」 「さんきゅ、翼」 どうやら打ち解けたみたいだ。 「そーいえば、翔、今日はどこに行くよ?」 「んー街を適当に歩いて買い物したりゲーセンに行ったりかな~」 「僕、ゲームセンターって行った事ないんだよね」 「マジかよ!?じゃあ今日は翼に街を色々案内してやろうな蒼!」 「りょーかい!」 楽しみだな、と翼は呟く。 そんな翼の腕を翔はグイグイと引っ張って行った。 今日は楽しくなりそうだ。
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