始まり

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「はい、どうぞ~」 「サンキュー」 俺は翼からお茶を受け取って、一口飲む。 やっぱり翼の入れるお茶は美味い。 「蒼はお人好しだから色んな事引き受けちゃうけど、少し加減したらどうかな?」 「んーまぁ、気をつける」 「あ、その言い方聞く耳を持たないでしょ」 「んな事ないってー」 そんなたわいも無い話をしていると、突然、ビーっと警告音が鳴り響いた。 その音に翼はビクっと体を震わせた。 この音は天闘を呼び出す為の音。 つまり、ミナヅチが現れたという合図だった。 翼はふぅと息をついて、テーブルにコップを置く。 「……行かなくちゃ」 「……あぁ」 しょうがないよね。 そんな顔をしながら翼は制服に着替え始める。 天闘が呼び出される時、翼は制服に着替え始める。 どうやら制服に着替えるのが決まりらしい。 特務科の制服のデザインは普通科と同じだけど色が違う。 普通科は黒。 特務科は白。 翼は白い制服に着替えて、 「じゃあ行ってくるね」 そう言って部屋を出て行った。
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