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「ねぇ、世羅くん……もしかして、ああいうの初めてじゃない…とか?」 後ろからついて来た麓が問いかける。 「ああ、慣れてるよ。」 世羅は素っ気なく言う。 「へぇ!世羅くん、中学のときからモテモテだったんだ!!いいなあ~」 麓のキラキラした尊敬の眼差しから目を背けるように、 「…別に、モテてるとかそんなんじゃないよ…」 と、困ったような、哀しげな顔をして呟いた。 「麓、早くいかないと無くなるよ!」 そして吹っ切れたように走って購買へと向かった。 「世羅くん、待って!!」 「おまえの大好きなカキフライパン、もう無いぞー!!」 哀しげな顔で、笑った。
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