ひとり旅

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『本物と偽物』 規模は小さいが商業が盛んであるという村で 僕は村長から隣の村との合併の話を聞いた 「へぇ…… じゃぁこの村は 年内には隣の村と 合併するんですね?」 「あぁ 合併して更なる商業の発展を この地で目指して行きたいと思っているんだ」 「アナタのこと、あの人にも伝えておきますね」 商業を発展させ 合併する隣の村と 取り組んで行こうと言う話そのものは 特に問題はなかった 「さて…… 私はそろそろ仕事に戻ろうと思います」 「お仕事の邪魔してすいませんでした」 「なに……大した事はありませんよ」 「そうですか まぁ、そうですよね? 本物の村長さんである アナタの双子のお兄さんを 誰にも知られないで殺すのは」 「き、貴様 何故知っ――」 「地獄で本物に詫びて来い」 ドンッ―――――― アナタのお兄さんは さっきアナタが言ったように 本当に村の発展を願っていたんだろう さぞ無念だっただろう 不穏な動きがあるって 知らせてくれたが 間に合わなくてすまない Bad news travels fast. [悪事千里を行く] →《他者の影響》『末路』へ続く
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