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モニターの砂嵐はしばらく続いた。
変化がないのかと思って視線を背けようとしたら・・・・
『おはようございます』
声がモニターから聞こえてきて、映像が流れ出した。
なんだ?変なお面を被った男がいる。
いや、男かどうかはわからなかった。
声を機械で変調させてあるような声色だったからだ
お面は・・・・説明が難しい・・・
"人と狼を混ぜたようなお面"だ・・・・
・・・・・"人狼お面"といったところか?
『これより初日ゲームの説明を開始致します。
キサラギ ルカ様、係の者がお迎えに上がりますので、それまでお待ち下さい。』
それだけ言うとモニターはプツンと切れてしまった。
「・・・・ゲーム?・・・・係?」
意味が分からない・・・何を言っているんだ・・・
部屋で頭を整理していたら、あの玄関らしきドアがノックされた
「キサラギ ルカ様!よろしいでしょうか?」
そう言って安々とドアが開けられた
・・・・あれ?さっき試したら開かなかったのに・・・
「キサラギ様?・・・・ん?あぁ、こちらのドアを開くには専用のカードキーが必要でして・・・・お部屋にございませんでしたでしょうか?」
「いや・・・・そんなものは・・・」
「これは大変失礼致しました。私がスペアカードキーを持っていますので、差し上げます。これをお使い下さい」
そう言ってその人はカードキーを渡した
「あ、あぁ・・・どうも・・・」
「大変申し訳ありませんでした」
その人物は深々と頭を下げる
えぇっと・・・・
その人物と先のムービーと同じようなお面を付けていた。
そして声も男なのか女なのかも分からない独特な声色をしていた。
外見で判断しようとしても髪がセミロングくらいに伸ばされていたり、胸部の膨らみがあるかどうかも判別しにくい服装で、正体は一切わからなかった。
「それでは、ご案内致します。」
そう言ってその人は玄関口へと手を差し伸べるが・・・
「あ、ちょっと待ってよ」
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