34人が本棚に入れています
本棚に追加
「私の名はマリア。全てを可能にする神様だ。」
自称神様の少女、マリアに一樹はシラけた視線を送る。
こんなやつを相手にしている暇は無い。
帰ろうとした。
しかし、
「どこに行く気だ?」
足が動かない。
足元を見ると、一樹の足は氷ついていた。
どうやらマリアの仕業らしい。
見事なドヤ顔を見せつけてくる。
「私は神様だ。何でもできる。」
マリアは自分の胸に手を当てた。
聖母でも気取っているのだろう。
「神……様……」
「そう、神様だ。ゴッド。」
何故英語に直したのかわからない。
マリアは指を鳴らした。
すると地面からマリアそっくりの銅像が現れる。オブジェ。
「お前……能力者か?」
一見、能力者に間違いは無い。
しかし疑問があった。
マリアが次々に出現させる氷や銅像……
一人の能力者に二つ以上の能力がある例など聞いたことが無いのだ。
「違う、神様だ。」
どうやら聞いても無駄らしい。
最初のコメントを投稿しよう!