第三章

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「ハァっ!!」 俺は木刀を降り下ろす。 生汰はヒョイとそれを避ける。 「そんなに力任せに木刀を降り下ろしても体力の消耗が早くなるだけですよ!!」 「うるせー、分かってるっつーの!!」 くっそ、何で当たらねぇんだよ…。 動きは見えてる…けどそれに体がついていけてないのか? 「考えるだけでは私を傷付ける事なんか出来ませんよっ。」 下からか!! そう思い木刀を降り下ろす。 「なっ!」 いない…。 「甘いですね…。」 背中に鈍い痛みが走った。 「いった…。」 「はははは、完敗じゃねえか。 オマエ刀向いてねーんじゃないか? さすが坊っちゃんだな」 大輔は豪快に笑っている。 この店に来て一日目。 今日はまだ仕事が入っていなくて稽古をしていた、が。 「はぁ、本当隙だらけで飽き飽きしますよ…。」 このようにこてんぱんにされてしまった。 俺戦闘向いていないのかなぁ…。 何回も挫けそうになった。
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