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「だからそこはgoじゃなくてwentだって。」
7月9日、晴れ。
雲がひとつもなかった。
空一面水色。
「もぉーーー!!!!意味わかんない!!」
私、桜木海羅は学校中響き渡るぐらい叫んだ。
今、私たちは視聴覚室で特別に英語を教えてもらっている。
「なんでspeakじゃねーんだよ…」
私の隣にいるのは佐藤忍、通称しぶくん。
私たちは本当にバカで今こうやって夏休みに入っても勉強中…
「だからさっきも説明しただろが…。」
「そーですけど…」
現在私の好きな人は、今目の前にいる英語とうちらバスケ部の顧問担当の青田和人先生!
めちゃくちゃかっこええです!!
でも自分…そんなしゃべる人じゃないし、彼氏つくったことないし、告白したこともないし…
ましてや隣にいるしぶくんはモテるのに毎回告白断ってるし…
まったく…
「オイ。海羅、やってるか?ボーッとすんな。」
忍がシャーペンで私の頭を叩いてきた。
「いたっ!!ちょっとぉー…はぁ…」
…年の差カップルなんて…変だよね…。
と、いろいろ考えているうちに部活の時間になっていた。
学校の第1体育館のギャラリーで男子バスケ(男バス)の試合を見ていた。
「海羅…なんか悩んでる?」
隣にいる伊藤真由、私はまゆりんって呼んでる!まゆりんとは同じマネージャー仲間です!
「へ?なんで?」
「いや、さっきから名前呼んでるのに前向きっぱなし。どうしたの??」
「…まゆりんにさー。前言ったけどさぁ、うち好きな人先生じゃん?で、そんな恋無理かなあって。」
「そこぉ!!!!ちゃんと動け!!!!攻めろ攻めろ攻めろぉ!!!!」
青田先生が叫んだ。
「相変わらず青田先生こえ~…」
真由が苦笑いした。
「うん。…って聞いてた!?人の話!!」
「あ、あぁごめん。んであれだよね?えーっと…今芸能人とか多いじゃん?年の差。だから大丈夫じゃね?」
「いや、軽いよ…話が…」
「ご、ごめん。でもさー。それ、かなり難しいと思う。」
「だよねー。」
ピィーーーーーーッ!!!!
「あ、練習終わった。下降りよ!」
「…うん。」
「気にするなって★明るい気分でやってこ!!」
「…だよね!」
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