はじまり

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私たちは忍が待っていることを忘れて話ながら廊下を歩いていた。 すると真由が急に大声を出した。 「あっ!やばい…今日塾だったぁー!!!!」 「えっ!?じゃあ、一緒に帰れないの!?」 「ごめんっ!!海羅!!じゃ!」 そう言って、真由は急いで帰っていった。 「…はぁー…私一人かぁー…。」 暗い中帰るのははっきり言って苦手… 仕方ないか… あ、そういえばしぶくん… 「おい、桜木~!」 後ろを振り返ると青田先生がいた。 「あっ、先生!どうしたんですか?」 海羅のさっきまでの不安が緊張に変わった。 「ちょっと…」 「?あのー…真由帰っちゃいましたよ?」 「いや、桜木に用事があって…」 「えっ??」 突然のことにドキドキしてしまった。 「今月の夏祭り、誰と行くんだ?」 「え?いや…わかんないですけど…」 「あぁそうか。なんかごめんな。」 「いえいえ、ではさよなら!」 「おぅ。」 海羅は足早に去っていった。 その姿を青田先生は見えなくなるまで見ていた。 先生急に何てこと聞いてくるの? もしかして… 夏祭り一緒にいかないか?みたいな!? 海羅はにやにやしながらその場を去った。 .
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