はじまり

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海羅は玄関まで行くと広夢(通称ひろポン)がいた。 広夢は忍と幼稚園から同じで親友なのだ。 「ひろポーン!!!!」 「あ、海羅ちん!」 「ねぇしぶくん知らない?」 「ああ、あいつだったら"教室に忘れ物してきた"とか言って教室行ったけど…海羅ちんなんかあったの?」 「いや、なんもないよ!わかった、ありがとう!」 海羅は勢いよく階段をのぼり、教室のドアを開けた。 「しぶくんごめん!!!!」 教室を見渡したが、忍はいなかった。 「…やっぱり帰っちゃったかなぁー…、明日謝ろ。」 そのとき、海羅の頭を誰が叩いた。 「いたっ…」 「明日じゃなくて今日謝れ。」 忍だった。 「痛かったんだけどぉ!!!!」 「ごめんごめん。でも俺のまたされた気持ちも考えろよ。」 「それは…ごめん。じゃあ帰ろ!」 「ぉう。」 二人は階段を降りていった。
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