ファースト・イベント

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バーンズ『で、何の御用ですか?界渡様』 界渡「様って……。まあ、それくらいならば、良いんですけどね。で、相場は?」 僕はバーンズ達に相場を聞く。 相場とは、神木リリスの値段である。神木利リスは奴隷であるため、値段を積めば買う事が出来る。 バーンズ『5000円って言った所です!』 界渡「まあ、そんな物ですかね」 奴隷になるのは、戦闘が終わった後である。勿論、死んだら奴隷にもならないし、お金も無駄となる。 よって、この値段は奴隷側が勝つ可能性が低ければ低いほど、値段は低くなる。 界渡「で、バーンズ。あくまでも可能性だが、このまま戦闘が行われれば勝つのは、神木リリスとクレイジーゴーレム。どっちだと思う?」 すると、バーンズ達は好き勝手に言い始めた。 バーンズA「ねえ、どう思う?」 バーンズB「クレイジーゴーレムって、確かマッドサイエンティストの作ったゴーレムだよね」 バーンズC「そうそう。通称、マッドゴーレム」 バーンズD「それと相対するは……」 バーンズB「大して強くない、元お嬢様」 バーンズC「普通の戦士が倒すのに、かなりの労力を要する相手を……」 バーンズA「元お嬢様が倒すとは……」 酷い言い草。 でも、これが通常の推察だ。 言い過ぎでも、過大評価でも過小評価でも無い、普通の評価。 バーンズ『決まりました!』 界渡「へえ~。じゃあ、聞きましょう」 バーンズ『ずばり、100分の1%!』 数字で言えば、0.0001。 分かりやすく言えば、1万回戦って1回勝てるかも知れない確立。 界渡「……まあ、そうかもね」 バーンズ『投資するだけ、無駄だと思います!』 バーンズの言う事は、真っ当で的を射た意見であった。 普通の人が考える、普通の推察で、普通の考えで、普通の意見である。
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