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見ると、女性が涙を流して私を見つめていた
ふと自分の手が目に入る
あれ?
なんでこんな小さいの?
なんか幼児っぽくね?
呆然と見ていると、女性は見知らぬ人を見て怯えていると思ったのか、ニッコリと優しく微笑む
「おばちゃんは春って言うのよ。貴方は何てお名前?」
身体中の痛みを我慢して口を開くが、咽からは掠れた声しか出ず、必死に口を動かす
「…いおん?……違うの?んー……り…お…ん……?」
微かに頷くと、春はまたニッコリ笑う
「りおんちゃんは何処から来たの?」
声が出せないので首を振ると春の顔が曇った
「記憶がないの?可哀想に……」
あの…春さん?
声が出ないって言おうとしたんだけどなぁ~?
あと記憶はバッチリなんだけど?
何で幼児体型なのかはしらないけど…
「そうだわ!りおんちゃん、此所に住めばいいわ!ちょうど娘が欲しかった所なの!!」
おぉーい、春さん帰っておいでー…
見ず知らずの人を受け入れるもんじゃないよー
ちゃんと閻魔様と相談しなきゃ~
あれか?まさか閻魔様が尻にしかれてるのか?
その前に春さんと閻魔様は夫婦なのか?
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