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部屋に戻り、ふと視線をパソコンに戻した。
するとそこには真っ黒な画面。
時間が経ちすぎて画面が暗くなってしまったのだと思い、電源を落とそうとパソコンに近付く雪菜。
しかし、何かが違った。
「何これ…」
マウスを動かしても画面は明るくはならなかったのだ。
それどころか目立たない小さな文字でEnterと書かれている。
「もしかして…」
雪菜は恐る恐るその文字をクリックしてみた。
「本当に…あった…」
そしてそれが今に至るわけである。
情報屋の画面は相変わらず真っ黒で文字も赤で書かれているため、見にくい事極まりない。
しかし、ずっと読んでいれば自然と目は慣れてくるもので雪菜は【利用契約】を一つ一つ目を通した。
「高ッ……」
しかし入会費の10万という言葉を見てすぐに手を止めた。
とても高校生が払う金額ではない。
それに年会費やらポイントやらというとそれ以上の金額がかかるのは目に見えていた。
「何だ…せっかく見つけたのに…」
何事も都合のいいようにはいかないものなのだ。
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