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雪菜は夢中になり残りの家族構成と身長、体重も調べた。
まともに翔と会話をしたことのない雪菜にとっては、どちらも本人に聞くことなど無理に等しい内容だ。
それがものの見事5分足らずで手に入ったのだ。
「へー…翔君って妹がいるんだ…2個下って事は再来年1年生で入ってくるんだ…」
翔の血縁関係者ならば整った顔をしてるんだろうかと色々と想像を膨らませた。
身長にしても自分と20cmの差がある事に胸をときめかせたのだ。
「まだまだあるのかな?」
カーソルを下げていけばいく程
・好きな食べ物
・趣味
・今欲しいもの
・悩み事
など、50項目以上の内容がずらりと並んでいた。
どの内容も目移りしてしまうほど雪菜が知りたいものばかりだ。
しかしクリックをすれば【会員登録】というページにとんでしまう。
結局この先の情報を得るためには10万円を支払うしかないのだ。
「10万円…」
雪菜はふと勉強机の右側にある3段の引き出しの一番上に目をやる。
小さな鍵穴がついていてもちろん鍵もかかっている。
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