情報屋

情報提供サイト、情報屋

消費税はとんだ誤算ではあったが、これで登録は完了なのだと肩の荷が降りたと同時に再び胸は高鳴った。

来た道を行きと同様、少し駆け足で戻る。

部屋へ入るなり直ぐ様パソコンの電源を入れる。

唸るモーター音に便乗するように階段下から

「雪菜ー？ご飯はー？」

と母親の大声が聞こえた。

ドアを半分だけ開け

「まだいらないー」

と同じように叫ぶとそのドアをピッタリと閉めた。

今はそれどころではないのだ。

年会費１万円を払った時点で１万ポイントが手に入るはずなのだから。

確か最初の方のポイントは２０ポイントや３０ポイントと少ないものだった。

１万ポイントがあればかなりの情報が得られるはずだ。

「あれ…？」

しかし、お気に入り登録したはずの情報屋のページは【アクセスできません】と表示されたのだった。

まさか…そんなはずはと何度もやり直すが結果は同じだった。

「そんな……」

騙されたのだ…

金を支払ったと同時にアクセスできなくなるなんて…

雪菜はその場に崩れ落ちるようにしてしゃがみ込んだ。