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「でも、翔君て何で彼女つくらないんだろう?」 「野球一筋なんじゃないの?」 そうは言ってみたものの雪菜も不思議であった。 あれだけモテるのだ。 告白されているのを見たとの目撃情報も何度も校内で広まっている。 彼女がいれば当然噂になるだろうし、その噂がたたないとなれば、やはり彼女という存在はいないのであろう。 「それとも…好きな人がいるのかな?」 「好きな人!!??」 思わず大きな声を出してしまい、ハッとして口を塞いだ。 「ありえない話じゃないけどそうだったらへこむなぁ…」 「でもさ、そうなら告白された時にそう言うんじゃないかな?」 そんな事信じたくない…まさか翔君に好きな人がいるなんて… 皆が知らない情報を手にしただけで有頂天になっていたが、片想いの相手がいるだなんて考えもしていなかったのだ。 いくら翔君の事を知れたとしても他に好きな人がいればどうしようもないではないか…
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