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「もう勉強なんて嫌い」
「そりゃ私もだよ」
勉強せずに済むのなら誰もこんな努力などしないのだ。
それにバイトをしようとしているというのに更に勉強などしている暇などない。
「そう言えば話変わるんだけど、私バイトしようかと思って…」
雪菜はこれ以上テストの話をした所で何も得られるものはないと話題を変えた。
「そうなの?」
理沙は然程驚く素振りもなく雪菜の話を聞いた。
情報屋の事は言えないが、これでも一応親友なのだ。
それくらいは言っておかなければならない。
理沙がバイトを始めるといった時、何の躊躇もなく雪菜へと相談してきたのだから。
バイトをしている事が知れれば謹慎になってしまうため、それこそ下手に口外などできないのだ。
それを承知の上で雪菜に相談したとなれば理沙にとっても雪菜は親友と呼べる存在なのであろう。
その事もあり、雪菜はバイトの話を理沙に持ちかけたのだった。
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