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バイト先の候補を5つに絞った。
ファミレス2店、居酒屋2店、雑貨屋1店だ。
雑貨屋は22時でしまってしまうため保留にした。
しかし、ファミレスも居酒屋も22時以降まで働けないのなら雑貨屋でバイトしても同じ事なのだ。
その為、あえて候補から外さず保留としたわけだった。
だが居酒屋は酒を扱う店だ。
高校生を雇ってくれるかは謎だった。
「聞いてみようかな…」
あれこれと悩んでいるよりも電話をかけてしまったほうが早いと携帯電話へ手を伸ばした。
求人誌を見ながら番号を打てばプルルルルと機械音が鳴る。
暫く経っても出る気配はなくずっとなっていた。
「おかしいな…」
チラリと時計を見れば18時半だ。
飲食店であれば夕食の準備で忙しい頃だろう。
「かける時間間違えたな…」
ボソリと呟き電話を切ろうとした瞬間…
「はい!!もしもし、お待たせしました」
とおばさんの声がする。
思いがけないタイミングで雪菜はビクリと飛び上がった。
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