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「でも…気になるじゃない…」
「まぁ……」
「だって、もしそんなサイトがあったら翔君の事だってわかるかもしれないんだよ!!??」
「翔君…」
理沙の言う翔君とは雪菜と理沙と同じクラスである新島翔(にいじまかける)の事だ。
同じ中学から高校も同じ所を選んだ二人は入学式そうそう翔に密かな想いを寄せていた。
とは言え単なる一目惚れから始まった“気になる”存在だ。
端整なルックスと運動神経の良さからクラスの大半の女子が気にかけている事は言うまでもなかった。
「それってそんなに特定できるものなの?」
「うーん…詳しい事はわからないんだけど、情報をお金で買うわけだしちゃんとした情報じゃなきゃ詐欺よね」
それもそうだ。
しかしそんなサイトが実在するのだろうか…
いや、するはずがない…
だってあまりにも都合が良すぎるではないか…
「5つのワードってさ…」
そう思いながらも気にならずにはいられなかった。
実在するとしたら…5つのワードがわかるなら…
「1つは“情報屋”1つは“秘密”1つは“契約”…だったかな?順番は全然わかんない」
「そう…」
それでも3つのワードはわかってるのね…
後2つ…
情報屋…か……
私は情報屋についてもっと詳しく理沙から聞くことにした。
最初は全く興味がなかったが、翔君が絡んでくるとなれば話は別であった。
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