バレンタイン

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「ちょっと!」 千尋は美樹ちゃんに視線を向けて、すぐに私を見た。私の火照った顔に何かを感じ取ったのか口の端を上げてからかうような顔をする。 「行って来たら?」 美樹ちゃんはそう言って私の頬を指で押す。 「…まだお弁当中だし。」 「はいはい、サッサと食べて二人でトンずらしなさいよ。」 凛ちゃんはニヤニヤ笑いながらサンドイッチを頬張った。 その間にも教室の外の廊下には千尋や青木君や井田君目当ての女の子達が次々とやって来ては教室を覗き込み3人に声を掛ける。
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