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「いじわる…」
口では絶対に勝てないのは分かっているから不貞腐れてそっぽを向くも、千尋は上機嫌でクッキーを頬張る。
「ねえ、今日はバイトだよね。」
「そうだな、何?行って欲しくないとか?」
軽口を叩く千尋に、私は慌てて否定する。
「そんな事はない。バイトはちゃんと行って欲しい。」
「あっそう、で?」
「あ、うん。…来るのかなと思って。」
「誰が?」
言いよどむ私に千尋が不思議そうな視線を向ける。私の言葉を待たれる事に緊張を覚えながらぼそぼそと小さな声で伝える。
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