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「吉岡さん。」
「ああ、歌穂ね。」
何を納得したのか、千尋はそう言うと私を真正面から見据える。
「で?」
そして、千尋は容赦なく私の言葉を促す。
ここまで来て誤魔化す事は出来ない。千尋が他の人からのチョコを全部断って、皆の前で私のチョコを催促して美味しそうに食べてくれた事を支えに私は覚悟を決めた。
「貰って欲しくない、なあと思って。」
「分かった、貰わない。」
私の言葉に被るくらいの勢いで千尋は軽々と言った。
「え、良いの?」
「当たり前だろ。てか、元々貰うつもりなんかねーっつうの。」
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