第一章◇紐の力

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『君さ… どうせ野村グループの財産目当てでしょ。』 「ち、ちが…ッ」 そんな動揺しちゃうなんて… やっぱり人間は解りやすい。 『私さ、君みたいな形だけの愛嫌いなんだよね。』 「な…ッ あ、愛乃さん最低!!(泣)」 あーぁ。 泣いたらマスカラやら落ちて 不気味な顔になっちゃうよ… てか「最低」はどっちだよ。 こんなに私は人を傷つける… なのに何で“王子様”?? 「クスクス、愛乃は酷いね。」 ふと後ろから 大っ嫌いな奴の声がして 私は振り向く。 そこに居たのはやはり… 『風神(カゼカミ)かよ。』 「なにその顔傷つくなぁ♪」 ニコニコしながら言いやがって!! このドMがッ!! ・
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