マリア

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透明のガラスのポットの中で、葉っぱがひらひらと待っている。 葉っぱが舞うと、滲み出るように透明のポットが紅く紅く染まっていく。 私は焼きたてのスコーンに手をつけるのを我慢して、葉っぱの動きをじっと観察するの。 いい香り。 私は断然ミルクティー派。 ミルクをティーカップの底に入れ、その上からアールグレイを注ぎ込む。 さっきまで紅かった液体の色が、まろやかな肌色に変わる。 眩しい朝日。 焼きたてのスコーン。 いれたてのミルクティー。 私が一日で唯一マリアじゃなくなる場所。 それがここ、喫茶サンタクロース。
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