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「またな」と告げて、去った彼ですが、その日が彼に会った最初で最後の日でした。
そして、初めてお祖父様以外の人に、マジックを見せた日でもありました。
僕は、その日プロのマジシャン、いえ、ガブリエル師匠のような夢を与える魔法使いになることを決めたのです。
この胸のときめきは、夢への第一歩だったのだと思います。
ですが、大人になった僕は、この胸の高鳴りが、僕自身の欠陥部分であることに気付いてしまうのですが。
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