プロローグ

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距離をおく話をした直後は部屋にこもって泣いてばかりいた。 彼を紹介してくれた友達のルイが心配して彼女が帰省のため実家に帰る時に一緒に旅行のつもりで来ないかと誘ってくれた。 ルイの帰省先には私の彼とルイの共通の友人で篠田くんという人がいた。その篠田くんとルイと私の三人でドライブした。 篠田くんは「景気づけに」と軍艦マーチまで用意してくれた。篠田くんはとにかく人を笑わす天才でその小旅行では痛い事を忘れて最後には笑ってばかりいた。 後からルイに 「篠田くんもなんとか笑わせてやろうって必死だったみたいだよ」 と聞いた。ありがたかった。篠田くんの努力の効き目があった。感謝した。 そして私は就職活動に専念し彼との別れを克服した。 そのまま時間は過ぎていった。
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