HANCE

沈没

「…いや、ママが怒るから…」

すると女達の顔から笑顔が消えた。

「え、なに、キモくない？」

「うんキモいねぇ行こ行こ。」

「じゃあなキモ男」

そう言って手に持っていたグラスの中身を顔にかけられた。

女達が去った後僕の顔は濡れていたがそれはかけられたグラスの中身だけのせいではなかった。

「ハンス」

と言う声と共に肩には手が乗せられていた。