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亜鳥はいつも笑顔の子どもっぽい女性…だがそれは表の顔である!裏の顔は腹黒でサディスト。頭がかなりよく、気にいらない依頼人を裏で計画的に追い詰めてきた魔性の女。刺月がもっとも恐れる存在である。
「刺月さ~ん💦またエイリアンが目撃されたらしいのですー(泣)」
半泣きで刺月に寄ってくる少年、玄部・花一。
花一は高校1年生のアルバイト社員。犯罪や事件の解決を目的としたこの会社で働いているにもかかわらず、かなり臆病かつヘタレで、危険を感じると未成年であることを理由に、その場からすばやく逃走する弱虫小僧。
「(ダメだ!まともなヤツがひとりもいねー!!か…確実にクビになる…)」
刺月の苦悩など3人知るよしもなかった。
夜、時刻は6時半にさしかかった。住んでいるアパートに帰宅した刺月は今日のプレッシャーを忘れるため、夕食片手にテレビをつけた。
やっていたのはニュースだ。「今日、この海架シティ・ホールで、割伊製薬の創業30周年記念パーティーがおこなわれます」とアナウンサーが話していた。
「割伊製薬…?ああ、日本第2位の薬品を扱う企業の…」
画面に映ったのは、海架京府の中央エリアにある「海架シティ・ホール」と、パーティーは7時から開催される予定というテロップだった。
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