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天井の穴から、彼は会場を見下ろしていた。ローブで顔は見えないが、おそらく男性である。
「捕らえろっ!捕らえろぉおおお!」
「侵入者だ!!」
「貴様ー!何者だぁああっ!!」
ガードマンたちが男のもと向かう。
そのとき、ガードマンの数人が何かに弾き飛ばされた!
いつのまにか男はローブの中から4本の白いウネウネした物体、触手のようなモノを伸ばしていた!
その触手を鞭のように振るい、ガードマンを弾いたのだ…
「な、何だありぁあああああ!?」
「ひいっ!?」
「バ…バケモノよっ!」
「エイリアンだああああ!!」
会場が悲鳴がこだまする。
やがて男は穴から飛び、呆然とする青威のもとへ舞い降り、彼の耳もとでささやいた。
「Dプログラムを、明日この紅機海区の工場跡に持ってこい…。さもなくば、貴様の娘をさらうぞ…!」
そのまま男はふたたび穴まで飛び上がり、姿を消した…。
「か…かまうな!ヤツを追えっ!!」
腰を抜しながら、青威はガードマンに男を追わせた。奥では赤音と美佳がおびえている…。
「(ヤツは何故Dプログラムを…!?まさか!!)」
青威は男のあることに気付き、青ざめた…。
「またエイリアンが目撃された!?」
ホールの事件の翌日、天花の盾社内に刺月の驚きの声が響いた。
「違うわ。昨日、割伊製薬何かの記念パーティーがシティ・ホールであったじゃない」
風火がケータイのニュースサイトを開いた。
「ホールの天井を爆弾で壊し、ガードマン数人が負傷させられた。事前に爆破と同時に電波を出す機械を設置させていて、カメラには写っていないが、目撃者は多い」
「(マジかよ、エイリアンなんてありえねーだろ…オレもエイリアンだけど。たしかに海架京には多数のエイリアンが潜伏しているが、人間に気付かれないために、犯罪を起こすわけがない)」
そのとき放送がかかった。
「第3班、至急社長室まで!」
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