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｢由紀人ー、起きろ！｣
自分の部屋から向かいの部屋へ叫ぶ百合は今日から高校生
｢起きてるって…｣
そう言いながら、十秒前まで寝ていただろう顔をして窓を開けているのは
百合の隣に住んでいて同い年の由紀人だった
｢ウソだー。十秒前まで寝てたって顔に書いてある｣
｢……｣
由紀人は図星でばつが悪そうな顔になった
｢あと15分で迎え行くから準備しててよ｣
百合は言うか早いか、窓を閉めすごい勢いで部屋を出て行った
(ありゃ8分で来るな…)
百合はすでに真新しい制服に身を包んでいた
恐らくはもう学校に行く準備もしてあるのだろう
しかし、一方の由紀人はまだ起きて五分も経っていない
(間に合うかなー)
由紀人はまだ覚醒していない頭で準備に取りかかった
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