59人が本棚に入れています
本棚に追加
「あなたはさがってて!桜の木は私達が守るから!」
「はわわわわ!」
三蔵にさがるように言われた女の子は、その場から離れる。
「あたくしを愚弄した罪、死に値する!覚悟せよ!」
地湧夫人がそう言うと、部下の妖怪たちが武器を手に持つ。
「覚悟するのはそっちの方よ!」
涼鈴が背中の大刀を抜き、妖怪に斬りかかった。
悟空、悟浄、八戒も涼鈴の後につづき、妖怪たちを退治していく。
「ギャアッ!」
「グヘッ!」
悟空たちの強さは圧倒的で、部下の妖怪たちはあっという間に倒され、地湧夫人一人になってしまった。
「お、おのれぇ!これでもくらえ!」
「くらうか、ばぁか!」
地湧夫人が何かをしようとしたが、それよりも早く悟空の如意棒が地湧夫人の腹部に直撃した。
「こ、この桜花原は……あたくしのもの……げはぁぁ!」
地湧夫人はそう言い残し、その場に倒れた。
妖怪たちが居なくなったのがわかったのか、逃げていた女の子が三蔵一行のそばに駆け寄ってきた。
「お姉さまの木を守ってきださいまして、どうもありがとうです」
最初のコメントを投稿しよう!