《九章》夢の中へ

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マハラカがそんな事を言っているとき、三蔵はマハラカの足元に何かを見つけた。 「あっ!あそこにいるのは!」 マハラカの足元に横たわっている桔花公主だった。 「やっと……お会いできましたね三蔵さん……」 桔花公主はゆっくりと体を起こす。 「君に喋っていいとは言っていないぞ!」 マハラカが怒鳴りつけながら桔花公主の顔を殴ると、桔花公主は再び倒れる。 「その人をどうする気!放しなさいよ!」 「てめぇ!なんてことしやがる!」 三蔵と悟空が構えをとる。 「無抵抗な女性を殴るってのは、悪趣味のきわみだと思うがな」 悟浄も矛を構え、マハラカを睨みつける。 「ふむ……たしかに用があるのは、そこの坊主が持っている杖だけだからな。さっさと神将の封印を解き、その杖をこちらに渡せ」 マハラカはニヤニヤと笑いながら三蔵に言った。 「……どうして、そのことを!?」 「うるせぇんだよ!ほしけりゃ力ずくで取ってみやがれ!」 悟空が三蔵の前に立ち、如意棒を振り回す。 「己の力量を知らぬとは……よかろう、後悔させてやる!」
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