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マハラカがそんな事を言っているとき、三蔵はマハラカの足元に何かを見つけた。
「あっ!あそこにいるのは!」
マハラカの足元に横たわっている桔花公主だった。
「やっと……お会いできましたね三蔵さん……」
桔花公主はゆっくりと体を起こす。
「君に喋っていいとは言っていないぞ!」
マハラカが怒鳴りつけながら桔花公主の顔を殴ると、桔花公主は再び倒れる。
「その人をどうする気!放しなさいよ!」
「てめぇ!なんてことしやがる!」
三蔵と悟空が構えをとる。
「無抵抗な女性を殴るってのは、悪趣味のきわみだと思うがな」
悟浄も矛を構え、マハラカを睨みつける。
「ふむ……たしかに用があるのは、そこの坊主が持っている杖だけだからな。さっさと神将の封印を解き、その杖をこちらに渡せ」
マハラカはニヤニヤと笑いながら三蔵に言った。
「……どうして、そのことを!?」
「うるせぇんだよ!ほしけりゃ力ずくで取ってみやがれ!」
悟空が三蔵の前に立ち、如意棒を振り回す。
「己の力量を知らぬとは……よかろう、後悔させてやる!」
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